インビザラインにワイヤー矯正の経験や資格は関係ないのですか？

インビザラインによるマウスピース型矯正は、実は１回の導入セミナーを受講することで矯正治療の専門的な勉強をしていない歯科医師でも、歯科医師免許だけあれば誰でも始めることができます。

もちろん矯正専門の歯科医師でない一般の歯科医師(GP)にも、勤勉で矯正治療に真摯に向き合っている方もいらっしゃることでしょう。

ただし一般論として、矯正治療経験の豊富な矯正医のいるクリニックで、インビザラインの矯正治療はなさった方がいいと私は考えています。

「近所の歯医者でもインビザラインで矯正ができます…」や「インビザラインはどこで治療しても一緒と聞きました。本当ですか？ 」のご質問でお答えしていますが、ワイヤーやマウスピースといった矯正方法には症状によって向き不向きがあります。患者さんのお口の状態や症状を見た上で、本当にマウスピース型矯正が可能なのか、マウスピース型矯正を行なったとして、本当に患者さんのご希望の結果が得られるのか、といった判断は、様々な症例・矯正方法を経験してこそ可能になってくるものです。

また、マウスピース型矯正は装着時間や装着の仕方など患者さんの協力が不可欠な側面があります。不慮の事態によって歯が予期せぬ動きをした際に、ワイヤー矯正など他の方法で対処できるかどうかということも患者さんがご自身の歯を守るためには意識していただきたい点です。