labial Orthodontics唇側矯正
(表側タイプの矯正)
唇側矯正治療とは
歯の表側に装置がつく
ベーシックな矯正方法
唇側(しんそく)矯正とは、歯の表側にブラケットと呼ばれる装置を付けてワイヤーで接続し、そのワイヤーの力で歯を動かしていく矯正方法です。みなさんが「矯正治療」と聞いてまず思い浮かべる表側タイプの矯正方法です。
新宿南口矯正歯科の唇側矯正
表側の矯正でもインダイレクトボンディング
裏側タイプと同じ精度の高い手法
「矯正装置の技工」の重要さは舌側矯正ではよく知られていますが、それは表側タイプの唇側矯正でも同じことです。
新宿南口矯正歯科では表側の唇側矯正でも舌側矯正と同様に、セットアップ模型を作成しインダイレクトボンディングの手法で矯正装置を設置します。
セットアップ模型とは?
セットアップ模型は、患者さんの歯型を型取りして作った石膏模型(並行模型)から、歯を一本ずつ切り出し、治療後の歯並びを手作業で再現した模型です。
手間と時間がかかりますが、歯の動かし方や噛み合わせを検討するために重要な模型で、矯正治療の進むスピードや結果に貢献します。
誤差を無くし、歯の動きを徹底的にコントロール
表側の矯正で一般的なダイレクトボンディング(ブラケットを歯に直接設置する方法)では、実は歯の動きをミリ単位でコントロールすることはできず、CTやコンピューターのシミュレーション等を用いて精度を重視しても、技工や装置の設置段階で誤差を許してしまうことがあります。
インダイレクトボンディングを表側の矯正治療で用いる矯正医院は大変珍しく、矯正歯科医が技工の全てを行っている新宿南口矯正歯科だからこそ可能な唇側矯正です。
目立ちにくい唇側矯正装置
白いブラケットとワイヤーを使います
唇側矯正というと、金属のブラケットが目立つイメージをお持ちかもしれませんが、最近では目立ちにくいタイプのブラケットやワイヤーがあります。
セラミックやプラスチックの白や透明なブラケットは審美性も高く、歯の表側に付いても歯の色と同化して悪目立ちしません。
また、ブラケットには矯正用のワイヤーを装着しますが、ワイヤーにも歯となじむホワイトワイヤーがあります。
新宿南口矯正歯科では、小臼歯から前歯にかけて白いブラケットを使用し、ワイヤーに関しても色落ちのないホワイトワイヤーを用いて表側の矯正治療を行います。
舌側矯正と組み合わせた
ハーフリンガル矯正も
ハーフリンガル矯正と呼ばれる矯正方法は、裏側に装置がつく舌側矯正と唇側矯正を組み合わせたものです。一般的に、上の歯には舌側装置を、下の歯には唇側装置を装着します。
目立ちやすい上の歯には舌側装置をつけて見た目に配慮できるほか、上の歯にくらべて歯列のアーチが狭い下の歯には表側に装置をつけることで、咀嚼時・発話時の違和感を減らす特徴があります。
表側タイプの
唇側矯正の特徴
滑舌の問題が少ない
歯の表側に装置が付くため、装置が舌の動きを邪魔することはありません。裏側タイプの舌側矯正装置では、慣れるまで滑舌や発音に違和感を覚えることがありますが、表側タイプの唇側矯正ではそのようなことは稀です。
ほとんどの症例に対応できる
表側タイプの唇側矯正の歴史は長く、どのような症状であっても確かな治療結果を得やすい矯正方法です。
歯の清掃がしやすい
ブラケットとワイヤーの装置には食事の際に食べ物がどうしても引っかかってしまいます。引っかかったものが目立つという難点はありますが、歯みがきの際には目で確認しながら清掃できます。
唇側矯正のメリットとデメリット
唇側矯正のメリット
- ほとんどの症状に対応できる
- 滑舌・咀嚼の問題を引き起こしにくい
- 装置の付近を目で確認ながら歯磨きができる
- 舌側矯正よりも治療費が安価
唇側矯正の注意点
- 歯の表側に装置が付くため、目立ちにくくはできるが装置を付けていることが分かる
- 唇や頬の内側に口内炎ができることがある
唇側矯正で治療ができる
主な不正咬合
歯並び・噛み合わせの問題を不正咬合(ふせいこうごう)と呼びます。不正咬合は歯だけの問題でなく、顎の形状(遺伝や成長異常によるもの)や悪い癖(指しゃぶり・口呼吸・舌癖など)などが原因となって生じます。
不正咬合の種類には以下のようなものがあります。症状は複合的に現れる場合もありますが、唇側矯正では大抵のケースに対応可能です。
歯のがたがた叢生 乱杭歯
日本人の不正咬合の約4割が"歯のがたがた"であると言われるほどお悩みの方が多い不正咬合です。
出っ歯上顎前突
上の前歯、または上顎全体が前に出過ぎている不正咬合です。
出っ歯について
すきっ歯空隙歯列 正中離開
歯と歯の間が空きすぎている歯並びです。
すきっ歯について
受け口・しゃくれ下顎前突
下顎の前歯、または下顎全体が前に出ている不正咬合で、噛み合わせや滑舌に問題を起こしている場合が多く見られます。
オープンバイト開咬
上の前歯と下の前歯が噛み合わない状態のことを言います。
ディープバイト過蓋咬合
噛み合わせが深く、上の前歯が下の前歯を覆います。中には、下の歯で上顎を傷つけてしまうこともあります。
唇側矯正の治療期間
唇側矯正の治療期間は舌側矯正と大きく変わりません。
順調に治療が進んだ場合、一般的に前歯だけの軽微な症状では6ヶ月〜1年、噛み合わせまで含めた全体の矯正ですと、1年半〜2年となります。
矯正治療の期間は症状や個人の体質によって異なりますが、ひとつの目安としてお考えください。
新宿南口矯正歯科では、クリニックの都合ではなく、患者さんの治療進度に合わせた間隔で通院できるようお約束しています。
結婚式や成人式などのイベントに向けて矯正治療を考えている方はまずご相談ください。治療期間や治療方法について柔軟に対応し、見た目と噛み合わせの両方を改善できる治療計画を策定いたします。
唇側矯正の痛み・不快感
矯正治療には痛みや不快感を伴うことは多くの人がご存じだと思います。ただ、どんな痛みなのか、耐えられるのか、不安に思う方も少なくありません。
唇側矯正の痛み
唇側矯正は舌側矯正と同様に金属でできたブラケットとワイヤー装置(マルチブラケット装置)を使用する矯正装置です。唇側矯正を行った際に生じる可能性がある痛みは次のような痛みです。
装置が口の中に当たる痛み
唇側矯正では、歯の表側、つまり唇側に装置が付くため、唇に装置が当たる違和感を覚えたり、唇を傷つけやすくなります。
スポーツなどで口元に衝撃を受けた時には、お口の中を傷つける場合もあります。
歯が動く際の鈍い痛み
矯正治療で歯が動く際には、歯が埋まっている土台の部分(歯槽骨)が変化していきますが、その際にジンジンという感じの鈍い痛みを感じます。
痛みの出方、感じ方には個人差がありますが、矯正治療の開始直後や、ワイヤーの調整後に痛みが出やすくなります。
痛みは矯正期間中ずっと続くわけではなく、次第に落ち着いていきます。また、歯に対して一度にかかる力が弱ければ弱いほど痛みは出にくくなります。
唇側矯正の際の食事
新宿南口矯正歯科では、担当の矯正歯科医が唇側矯正装置の技工を行います。患者さんごとのマイナートラブルにもできるだけ対処いたしますので、ご不安な点、気になる点は都度ご相談ください。
矯正歯科治療にともなう一般的なリスク・副作用
どのような医療にもリスクは伴いますが、矯正治療にも患者さんに知っておいていただきたいリスクや副作用が存在します。
各リスク・副作用はすべてが起こるわけではなく、新宿南口矯正歯科では、検査・治療計画・定期的な確認によってこれらのリスクを事前に防ぐようこころがけています。
矯正装置による不快感、痛み(疼痛)
矯正装置の不快感や痛みを感じる期間は人それぞれで、処置の内容によっても変変化しますが、一般的に、矯正装置を装着してから2〜3週間ほどで装置がお口の中にあることに慣れてくるようになります。
また、歯が動く際の痛みは感じ初めて1日〜2日ほどで収まることが多いと言われています。
治療期間の延長
歯の動き方には個人差があり、診断時に予測した治療期間を超える可能性があります。また、マウスピース等の矯正装置やエラスティック(顎間ゴム)の装着時間が足りない場合にも治療期間が延長される場合があります。
虫歯や歯周組織の炎症
矯正装置を装着している間は、丁寧な歯磨きが必要となります。歯の清掃が不十分ですと虫歯や歯周病にかかりやすくなります。歯のみがき方指導を行いますので、歯みがきを徹底し、矯正治療中も口腔内を清潔に保つようにしてください。
歯根吸収
矯正歯科治療中、歯根が歯の土台(歯槽骨)に吸収されていき、短くなることを歯根吸収(しこんきゅうしゅう)と呼びます。矯正治療において歯を無駄に動かしたり、強すぎる矯正力をかけてしまう場合に、歯根吸収を引き起こす可能性があります。
歯肉退縮
歯茎が下がり、歯の根元が露出するようになることを歯肉退縮(しにくたいしゅく)と呼びます。矯正治療ほか、強すぎるブラッシングなどでも生じます。歯根が露出すると、知覚過敏を引き起こし、虫歯・歯周病にもなりやすくなるほか、審美面でも問題となります。
矯正治療において歯の動かせる範囲は、歯槽骨のある部分だと決まっており、歯槽骨から歯が外れていった場合、歯肉退縮が生じることがあります。
また、矯正力が強すぎた場合、歯槽骨が吸収され歯茎が下がることでも歯肉退縮は起こります。
骨の減少
歯を支える骨や歯肉がすでに不健康な状態
エナメルクラック
装置を外す時に、エナメル質に微小な亀裂が入る可能性や、かぶせ物(補綴物)の一部が破損する可能性があります。
後戻り
矯正歯科治療が終了した直後は、歯は不安定で動きやすい状態にあります。矯正後の歯を安定させるため、リテーナー(保定装置)の装着をお願いしています。リテーナーを指示通り使用しない場合、歯並び・噛み合わせが再び乱れてくる「後戻り」を引き起こすことがあります。
装置の破損、脱落
矯正装置は小さな部品から成り立っており、何らかの衝撃により外れた場合、矯正装置を誤飲する可能性がありますのでお気をつけください。装置のゆるみ、浮き、ぐらつきなどを感じた場合には早めにご相談ください。
装置による口腔内の炎症
ゆるんだり破損した装置によって、または口をぶつけたりすることによって、頬や唇が傷ついたり炎症を起こすことがあります。
顎関節に対する影響
矯正治療中、一時的な噛み合わせが顎関節に影響を及ぼし、顎の痛み、開口障害などを引き起こすことがあります。
アレルギー
装置の種類、材質はそれぞれ異なりますが、装置に対してアレルギー反応を起こす場合があります。金属アレルギーやラテックスアレルギー等、事前に確認いたしますが、治療中に反応が出た場合、装置を変更したり、治療を中止することがあります。
歯の癒着
ごく稀に、歯が生える過程で歯と歯が癒着すること(癒合歯 / ゆごうし)、強い衝撃などにより歯と歯槽骨とが癒着していること(アンキローシス)があります。癒着した歯に対してむやみに矯正力を加えても歯の移動は難しく、治療前の検査にてよく確認する必要があります。
治療済みの歯に対して
歯に被せ物などの大きな修復物が装着されていると、神経に影響が生じることもあります。また、矯正治療後、かぶせ物(補綴物)やむし歯の治療(修復物)などを 治療後の噛み合わせに合わせてやり直す必要がでてくる場合があります。
唇側矯正の料金・費用
矯正治療は機能性や審美性を重視するため、原則自由診療(保険適用外の自費診療)となり、保険診療よりも高額になります。医療費控除制度の活用やデンタルローンによる分割払いのご案内もいたしますので、お気軽にご相談ください。
矯正治療開始前に必要な費用
検査・分析・診断・説明38,500円(税込)
治療プランの決定にも欠かせないのが治療前の精密検査です。歯科用3DCTによる撮影、歯型の取得(口腔内スキャナでの撮影)を行い、患者さんの歯並びや噛み合わせを分析し診断いたします。後日患者さんにご説明の時間をとり、治療計画や有効な治療方法をご提案いたします。
矯正方法・矯正プラン別の費用
(表側矯正)
(上裏側・下表側)
※矯正治療は保険外診療(自費診療)のため、公的医療保険の適用外となります。